犯人に告ぐ(下)

上巻がむなしく2冊並ぶうちの本棚。

続きが読みたいという飢えには勝てず、
昨日、すぐさま買いに行ってきました。

画像

で、むさぼるように読み込んでしまった。

いやいや、上巻以上に下巻は、面白い!
通勤の暇つぶしに読むはずが、土日で読んでしまいました。

ミステリーとカテゴリーに入ってはいますが、
謎解きの面白さはほとんどありません。

ですが、退屈しないのは、誰が犯人なんだろう?という興味よりも
テレビを利用した劇場型捜査というものが、どう展開していくんだろう
という興味のほうに気がとられてしまうからかもしれません。

それと同時に、好意を寄せるライバルニュース番組の女性キャスター
に極秘情報を漏らす巻島の上司の物語も絡んできて、ストーリーに
立体感を持たせています。

やはり退屈させない一番の理由は、すべての登場人物が
とても上手く描かれていて、脳裏にイメージできてしまうところです。

巻島をはじめとして、官僚的で野心家の本部長、そして前述の課長、
彼らを見ていると、無性に腹が立ってくるのは、作者の意図するところ
だったのかもしれません。

巻島が左遷先から連れてきたアドバイザー的役割の津田、巻島の元部下で、
今回の捜査でも部下となった本田、この2人と巻島との信頼関係が、すごく
いいんです。

逆にこのように、人から本気で慕われる巻島が出世できず、
本部長や課長のように誰からも本気で慕われない人物、上にだけいい顔が
できる人物が出世するところが、今の日本の官僚組織なんだ、というような
ことも言外に含まれているように思いました。

登場するのは、刑事側だけの人間だけではありません。
公開捜査に踏みきる前に、巻島が被害者の家族に対し、その理由を説明し
同意を求める様子もしっかりと描き込まれています。

謎解きミステリーだと、犯人がわかると、「ああ、そうやったんかあ。」
「なるほど~。」のような感想が出てきますが、この小説の場合は、
「巻島、よくやった。犯人見つかってよかったな。」のような感想でした。

知らず知らずのうちに、巻島を応援していたんですね。

さあ、読み終えたので、今度はDVDを見てみようと思います。

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この記事へのコメント

lemoned
2009年01月12日 01:00
以前、この人の本を買おうとした事があるのですが、やめてしまったんですよね。面白いようですね。本を読んだ後に映像を見ると、ガッカリする事もあるので、お気を付け下さい。

豊川悦司に会った事がありますよ。一言だけ会話をしたのですが、彼が帰った後に「今の人トヨエツだよ。」と言われるまで分かりませんでした。私がテレビをあまり見ないせいなのか、彼がオーラを消していたのか。「もっとよく見ておくんだった」と後悔しました。
Husky
2009年01月12日 12:32
lemonedさん

この人の他の本は、どうなんでしょうねえ。
今のところ読む予定はありませんけど、この本は面白かったですよ。

トヨエツと会話して、しかも気づいていなかったなんて、彼のファンから怒られそうですよ(笑)

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