椎名誠を読んで負け犬を悟る

椎名誠の『かえっていく場所』という小説を読んでいました。

裏表紙のあらすじを読むと自伝的小説ということだったので、
久々に椎名誠を手に取りました。

『新宿烏丸口青春編』、『哀愁の街に霧が降るのだ』、『銀座のカラス』、
『本の雑誌血風録』、『新宿熱風どかどか団』、『黄金時代』・・・と椎名誠の
自伝的小説はもれなく読んでいます。

僕が若い頃に感じていた、携帯もゲームもインターネットもないけど
あんなに元気だった時代が活き活きと描かれているところが、とても
面白く感じていました。

さて『かえっていく場所』ですが、あんなに若々しかったシーナにも
老いというものがくるんだなあ、というような場面が多く、ちょいと寂しさ
を感じながら読んでいました。

後半からは、年がら年中、旅行にあけくれる椎名誠の姿が描かれます。
沖縄、八丈島、スコットランド、モンゴル・・・国内外を縦横無尽に旅している
様を読んでいると、読み続けるのがつらくなりました。

で、結局断念。最後まで読めませんでした。

椎名誠のような生活は、僕の理想とするもの。
自由というものには責任がつきまとうものですが、
それでもうらやましいよなあ。

読むのを断念したのは、自分の理想を実現している人に対する
嫉妬心なんでしょうねえ。

自分の理想からすれば、今の僕は、まあ言うなれば“負け犬”ですわ。
毎日、ぎゅうぎゅう詰めな電車に揺られて、1時間以上もかけて仕事に
行ってる姿を、ふと客観的にみると、みじめな気持ちになることがある。

仲間と飲んだり、ドラム叩いたりしてるのは、そんな負け犬なりの
ささやかな楽しみにすぎないんだよねえ。

なんか辛気くさい話じゃのお。

アメリカから帰国して約10年。
最後の海外旅行、10日間のエジプト一人旅から8年。
その間の旅行といえば、夏の沖縄のみ・・・

旅に行きたい気持ちがMAXになっているのかも!

もう他人の旅行の話を読むのは止めておきましょう。
本の面白さを感じるより先に、「くやしいです!」みたいな感情が
わき上がってきそうだし。

椎名誠の本からはもう卒業かな。

と言いつつ宣伝!


かえっていく場所 (集英社文庫)
集英社
椎名 誠


Amazonアソシエイト by ウェブリブログ商品ポータルで情報を見る


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

2010年01月14日 20:33
今晩は。
記事本文にあるHuskyさんの「みじめな思い」とは、
今ある生活を得る為に犠牲にした「何か」でしょうか。
恐らくは椎名誠もまた、今現在の立場を得る為に
きっと何かを犠牲にして歩んできたんでしょうね。
生きると云うのは、何かを犠牲にして何かを得るものなんだと思います。
と云いながらこの私も、日常で嫉妬心を感じる事は多々あったりして。
Husky
2010年01月15日 12:29
村正さん

なるほど、“人生とは何かを犠牲にして何かを得るもの”とは、とても上手い表現ですね。
僕の場合は、今ある生活というものが、何となく“得た”ものなので、みじめな思いを感じるのかも知れません。

内容がつまらないわけでもないので、読むのを断念したのは初めてです。
lemoned
2010年01月16日 03:28
椎名誠は、一冊読んだきりで買ったことがないのですが、自伝的小説は面白いのでしょうか?

自分のやりたい事を職業にしちゃったら色んなしがらみもあるのでしょうが、うらやましいとは思います。でも、そんな人はほんの一握りでしょうし、悪あがきしながら精一杯生きているのも綺麗な姿だと思いますよ。むしろ、その方が人間的で好きです。コメントでHuskyさんは "得た" とおっしゃってますが、人生を"選んだ" のだと思うんですけど。その結果、ステキな奥様と素直で可愛い(ブログを拝見する限り)お嬢ちゃまに囲まれているので、結果オーライだと思います。

でも…東海林さだおも…うらやましいかな(笑)。
Husky
2010年01月16日 22:20
lemonedさん

まあ「隣の芝は青く見える」なんでしょうね。
うらやましく感じる相手も、僕らにはわからない悩みや辛いこと大変なことがあるんでしょう。
まあ結果オーライと言えるかも知れませんが、心の奥底には色んな感情が渦巻いております(^^)

椎名誠の自伝的小説は・・・というより、あの文体が受け入れられるかどうかではないでしょうか。
彼の作品は結構読んでいるのですが、自分の体験を元にしていない、完全な創作小説としては「アド・バード」くらいしか読んだことがないんですよ。あれはちょいとしんどかったなあ。

この記事へのトラックバック