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zoom RSS 映画『ノルウェイの森』レビュー

<<   作成日時 : 2010/12/23 10:41   >>

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映画『ノルウェイの森』を観てきました。

ネタバレありなので、これから観る方は読まない方がいいかもです。

また、文句ぶちまけていますので、「この映画は良かった〜」と
感じられた方は不快に感じるかもです。


小説『ノルウェイの森』を初めて読んだのは15年前。
それ以来、数年に一度は読んでいるほど、好きな小説です。

それが映画化されることになり、公開前からワクワク。

配役も明らかになると、
松山ケンイチならワタナベ役良さそうだ
菊地凛子?、直子かなあ・・・
え?小林緑は無名のモデルさん!

などとブツブツ言いながらも、期待度マックスでした。


それが・・・

観終わった瞬間、いや観ている途中から、
言葉は悪いですが、殺意を覚えました。

配役云々ではなく、いえ、逆に、配役は悪くはなかったかも。

菊地凛子の直子は、悪くはなかったし、水原希子の緑も
ルックスに関して言えば、こういう感じでもいいかな、と思いました。


映画化した監督が超が1億個つくほどに、ダメですね。

この監督、原作読んだことあるんか?
Wikipediaであらすじ読んだだけで、映画化したんじゃないの?

それくらいに、ひどい映画でした。

小説は長いので、当然、すべてを映画にしてしまうと
2時間半では収まりません。
誰でも理解しています。

しかし何あれ?

公開前の新聞広告には、誰か芸能人が「『ノルウェイの森』の世界が
再現されている」というような感想を書いていたように思います。

古い昭和、淡く物静かな雰囲気が漂う画面、
確かに映像は、小説のイメージに合っていたかもしれません。

だけど、肝心の内容が!!!

小説に対する感じ方は人それぞれだと思います。
良かったと思う場面、気に入ってる場面、人によって違います。

だけどさあ、素人が脚本書いても、これほどダメな出来には
ならないと思うわ。
取捨選択すべき場面、セリフを完全に誤ってます。

表面をさら〜っとなぞっただけ。
しかも、思いっきり中途半端。

昨日は怒りがふつふつと沸いてきて、全然眠りにつけませんでした。
それくらいに、むごいわ、あれは。
こうしてブログ書きながらも怒りが収まりません。

キムタクの『Space Battleship ヤマト』、山Pの『あしたのジョー』
を観ようかなあ、と思うくらい最低最低最低の映画です。
だって、『ノルウェイの森』よりも原作を壊す映画なんて、あり得ないと
思いますもん。

え?どこがダメだった?

その1、省いたために、小説を読んでない人が理解できなかった場面がある

 -緑がワタナベに「今度ポルノ映画に連れて行って」という場面。

ポルノ映画を話題にして緑がワタナベを呆れさせる場面を省きながら、
このセリフにどんな意味があるの?

 -旭川に向かうレイコさんにワタナベが「旦那さん、娘さんには会わないんですか?」
  という場面。

レイコさんが施設に入ることになった理由を省いておいて、このセリフに
どんな意味があるの?


その2、村上春樹の小説は、セリフがとても洒落ているのに、それを省いていること

 緑「・・・『私そういうのけっこう固いのよ。だからやめてお願い』って言うの。
   でもあなたやめないの」

 ワ「やめるよ、僕は」

 緑「知ってるわよ。・・・・略・・・『駄目よ、本当にに駄目、そんなに大きくて固いのとても
   入らないわ』って」

 ワ「そんなに大きくないよ。普通だよ」

 緑「いいのよ、べつに。幻想なんだから。」

 これが原作のセリフで、自分の妄想を楽しげに語る緑に対し、冷静にツッコミを入れる
ワタナベ。こんな2人の掛け合いがとてもおもしろい場面なのに、映画ではワタナベの
ツッコミのセリフはすべてカット。緑が一人で話し、ワタナベは聞いているだけ・・・・

緑とワタナベの会話って、こんな掛け合いばかりで、そのまま使うだけでも
場面がとてもいきいきしてくると思うのですが、本当にもったいない・・・

小説のセリフを忠実に使っているところと、使っていないところがあって、
その違いがよくわからん。だってキャラクターの性格、お互いの人間関係は、そういう
セリフのやり取りにとてもよく表れているんですから。

その3、緑のキャラが描き切れていない

その2とも関係しますが、緑は直子と対照的な人物として登場しているのに、
全然そんな風に見えません。

話し方もおとなしいし、特に彼氏と別れたことをワタナベに告げると、ワタナベが
「どうして?」と聞くと、「あなたのほうが好きだからに決まってるでしょう!」と
緑が怒鳴るシーン。・・・怒鳴るはずなんですけど、なんでそんな冷静に?

緑って、すごく活発ですが、それは父親のこととか、高校時代のコンプレックスとか
色々なつらいことを内に秘めたうえでの活発さ。実はとても繊細で傷つきやすい。
そして可愛い。しかし、人前でお下劣な話もバンバンとしてします。

こんなキャラ。2時間半で描ききれないんなら監督やめちまえ!!

その4 レイコさんの出番が中途半端

せっかくギター弾ける人を配役したなら、もっとレイコさんのギターをBGMに
する場面があっても良かったんじゃない。
それにレイコさんだって、きわどい下ネタを言うのに、登場する場面が少なすぎて
単なる直子のルームメイトくらいの存在感しかないし。

その5 ワタナベとレイコさんの○○シーン

施設を出てきたレイコさん、ワタナベのアパートでHするシーン。

どうしてセリフが「ワタナベくん、私と寝て。」なの?
しかも、それに対するワタナベのセリフが「本気ですか〜?」

スクリーンにモノ投げたろうかと思いました。

原作でのこの場面、直子の追悼のために、レイコさんがギターを弾き続けるんです。
ビートルズ、スティービー・ワンダー、ボブ・ディランなどなどを弾き続け、
50曲弾いたところでギターを置きます。

「ねえ、ワタナベくん、私とあれやろうよ」と弾き終わったあとでレイコさんは小さな声で言った。
「不思議ですね」と僕は言った。「僕も同じことを考えていたんです」
(原文そのまま)

なんで?なんで原作のセリフそのままでいいやん。
なんで変えたん?30後半の女性にHしよ、と言われた21歳の若者の普通の
反応やん。センスのかけらもない脚本・・・・

細かいこと言えば、他にも文句はたくさんあります。

緑がワタナベに惹かれていく過程が、ほとんどわかりませんよね。
入院している緑のお父さんにキュウリを食べさせるシーンは入れたほうが
良かったんじゃないかな。

逆に直子がキズキとHできなかった理由を語るのは、ワタナベが施設に
到着した夜のことですよね。
あれをあんな草原をほとんど裸でワタナベと歩きながら告白する必要があったんだろうか?
大事な場面を省いて、余計な場面を増やしている、そんな気がします。

直子にとって『ノルウェイの森』が特別な曲で、それをレイコさんに弾いてもらうごとに
100円払うって場面は不要だったかな?
小説のプロローグの部分を省くならば、この場面を入れておかないと、タイトルと
内容は全く関係ないものと誤解されそうにも思います。

人生で初めて、映画が終わった瞬間にブーイングをしたくなりました。

村上春樹さん、これで本当にOK出したの?

配役には文句はありません。

他の監督でもう一度撮り直してほしいなあ。切に願います。

<追記>
人それぞれの感じ方が違うことは100も承知。
ですが、原作を読んでいながら、この映画に怒りを覚えないとしたら、
それは???です。

単なる官能小説として読んだなら、あんな映画でも許せるかな。
村上春樹の不思議な文体だけをなぞって読んだなら、あんな映画でも許せるかな。

でも内容が面白かった!と思った方なら、怒りを覚えなくてはいけない映画。
あの映画監督は、もう引退すべきです。
あれは、お金のもらえる仕事ではありません。

話は変わりますが、最近になって思ったこと。

菊池凜子さんの代わりに、AKBの前田敦子ってどうでしょう?
演技力は考えないとして、守ってあげたくなるような雰囲気はありませんか?
(一昔前なら、絶対に桜井幸子さんが適役です。)

小林緑には、西山茉希さんはどうかな?
ウェンツとの車のCMを見て、活発だし、なんか下ネタもいやらしく聞こえなさそう、
それに短髪も似合いそうですし。

レイコさんは、あまり好きなタレントではないですが、RIKACOが
イメージにぴったり合うんですよね。



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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
原作の内容はほとんど覚えてないですが
この記事を読んだ限り、ひどい映画ですね。
原作への敬意がない気がします。
なんでもかんでも映画化して
原作の良さをないがしろにするのは
やめてほしいですね。
原作に思い入れのある人も多いでしょうから
早く上映中止にするとか(笑)。
ガッちゃん@印刷中
2010/12/23 12:04
ガッちゃん

42年生きてきて、これほどに怒りを覚えた映画はありません。
原作を読んでない人が、この物語を誤解するかもしれないのが
残念です。
淡い景色のイメージビデオ+昭和のポルノ、そんな感じです。
Husky
2010/12/23 18:04
やっぱり怒ってた(笑)。
原作ファンのようでしたもんね。それ程違いましたか。映画館の割引チケットが1枚あるので観に行こうと思いましたが、相棒にしようかな。

ハリポタは先に本を読んだから一層楽しめたと思いましたが、逆もあるんですね。これに腹を立てたどこかの監督さんが撮り直してくれたらいいですね。あ、監督が違う映画を何本か作って、どれが好きかを競うのも面白そうです。
lemoned
2010/12/24 23:28
lemonedさん

これでも書き足りないくらいです。
ぜひ「相棒」を観に行ってください。
予告を見ましたが、なかなかスリル満点でおもしろそうです。

小説を読まずに「ノルウェイの森」を観ると、多分、作品の良さ
はわからないと思いますし、もし面白いと思われた方がいたとしたら、
小説を読めば、何十倍も楽しめると思いますよ。
Husky
2010/12/25 08:37
同感です!
小説の内容が消えて、緑とれいこさんはただの淫乱女になってました。
直子の姉の話もなくて、れいこさんの昔の話もなくて、緑の家族の話もない。
その上であの場面だけ切り取ると意味不明を通り越して、小説読んでいない人に対し不快感を抱かせるおそれさえある。
ちょっと表現を間違えたら損なわれてしまう、そういう際どいラインにあるからこそ魅力的な登場人物の個性を、あまりに雑に表現したために完全に壊してしまった感じです。
あの映画、配役の演技力と水原希子の美しさで、小説を読んだ人限定でなら、なんとか観れたかもしれないけど、そうでない人にとっては、ノルウェイの森のイメージを悪くしただけの駄作。
外国人には日本人の心は理解不能だったのか、とがっかりでした。

kaxel
2010/12/28 17:25
kaxelさん

初めまして。

>ちょっと表現を間違えたら損なわれてしまう、そういう際どいラインに
>あるからこそ魅力的な登場人物の個性を、あまりに雑に表現したために
>完全に壊してしまった感じです。

僕が長々と書き連ねたことを、とても的確な言葉で表現されていますね。
ホントそうです。
登場人物のキャラを全く描けないようなヤツが、よくプロの映画監督を
名乗れるなあと呆れるばかりでした。
Husky
2010/12/28 20:02
ものすごい同感です!!
ここのみなさんの書き込みをみる前までは、「映画は映画、監督のとらえ方だな、しかし疑問が多い映像化だったなぁ」と思っていました。人物描写がヘンテコすぎて。。
やっぱり特に緑ちゃんとレイコさん。緑ちゃんは表面的にからりとしていなくてはいけないのに、なんであんなに湿気っているのだろう。Huskyさんのおっしゃる通りですよ、まったく。煮え切らない。私は見た目にも違和感を感じました。もうちょっと普通の子が合っていた気がします。普通というのは、体温が感じられるというか。。モデルさんだからか、きれいだけど流行りの顔で印象が薄く、リアルに欠ける感じ。いかにも「映画だもんね」というふうに感じられました。演技もいまいち。松山ケンイチくん、菊池凛子さんとのバランスが悪くて、演出以前の問題で妙な感じがしました。
レイコさんについては、冒瀆としか言えない。あんななら出すべきではなかった。
最後のセリフも「?」。映画をしめるあの最後のセリフ、映画全体を通して頑張って描かれていた性描写は一体何だったのかなぁ、と思わせれた。原作には一貫したテーマとそれを取り囲むいくつかのテーマがありますが、映画化するにあたり監督が何を取捨選択したのか分からないのですよね。仕分け切れていないというか。私の理解力のなさと原作愛の強さからくる言いがかりですかね?
たぶん、監督も映画作ったくらいだから、原作も好きだと思うのです。だけど、どういう風に原作を理解しているのだろうか。つかめなくて、残念。
映像の雰囲気はとてもよかったですが、女の子の洋服がもう一つな感じ。うー、残念。
alale
2010/12/29 04:08
alaleさん

コメントありがとうございます。
内容がしっかりと描けていたら、多分、緑役のモデルさんに不満の矛先は向かっていたかもしれません。
ですが、「それは大目に見るわ。」というくらい監督に対する怒りが爆発してしまったんですよ。

僕は正直言うと、村上春樹がこの小説で描きたかったことやテーマのようなものは、全くわかっていないんです。
でも、この映画が魅力的な登場人物の魅力を全く描けてないこと、端折るエピソードを誤っているのでストーリーがつまらなくなったことは確信しています。
映画の感想は人それぞれですが、この映画は“絶対的に”駄作です。

女の子の洋服は、1960年代はあんな感じだったんじゃないでしょうか?
僕は緑がワタナベの寮に来たときに、期待ほどのミニスカートじゃなかったことにがっかりしましたが。
(おっさん目線でスイマセン^^;)
Husky
2010/12/30 14:39

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